最後の御披露目
山形のラッセル機関車にも、世代交代の波が。
冬季の除雪作業で影で活躍してきたDD18・DD19両機関車が、老朽化のため今年度限りで引退。
自身約8年間山形線を使用したわけだが、目にするチャンスは本当に少なかった。まあ除雪車なので冬場に登場するのだが、除雪するとしても列車の走らない夜中になるため、日中走るということは、よほどの事(運休してまで除雪)でない限りない。
それが見れる...といっても最後の一般公開となったわけだが
午前10時すぎに着いたら、平日なのにもう人いっぱい。春休みだからか? 意外にも地元の家族連れの姿が目立った。首都圏の一般公開ではあまりない光景ではある。
手前がDD18-1、奥がDD19-1
DD18のヘッド(除雪部分) ちなみに構造上外すことはできるが、外さなくても走行可能。意外なことに、電車の救援はやらないという。
DD18ヘッドを正面から。写真では「閉じた状態」となっているが、左側のを開けて除雪する。雪質・雪量等でDD18では不十分な場合、もう一台が登場する
DD19 前者は雪を脇に押し出すのに対し、こちらは完全に吹き飛ばす。正面の口がいかつい
DD19のヘッド 配管が細かい。これらの外観から「ザリガニ」とも呼ばれたりする。ちなみ両機関車は、山形新幹線開業に合わせて既存の機関車を改造しており、そのため新幹線開業から16年と、比較的早く引退する。
その次世代?の除雪車となるENR-1000 機関車ではなく、保守機械という扱いになっている。その割には
DD19に引けを取らない格好。職員の話によると、DD18とDD19の両機能を1台に集約する形になっており、今シーズンに早速稼動したという。また、在来線と同様の保安装置(ATS-P・EB・TE)も付いており、運行ダイヤの下でも走行できるという。
長きに渡って従事した車両を惜しむ声があるのは仕方のないことではあるが、その分新型除雪車がどのような活躍を見せてくれるのか、期待したいところでもある。