高速道路新料金
重要 (2011/6/11追記)
本記事は2010/4/2公表された高速道路料金案について「まとめ」的に記したものですが、この日以降に高速道路無料実験が行われたり、また2011/3/11の東日本大震災で料金割引体制が抜本的に変化するなど、この日の記述内容が「意味をなさない」状態になっています。そのため、本記事については削除を検討しましたが、その一方で多くの方に本記事をご覧いただきました。それを考慮し、記事は削除せずに、注意書きとして本文を載せることとしました。
==== 以下、2010/4/2に記載した内容 ====
これは2010/4/2に報道機関が報じた情報を元に記述した情報です。必ずしもこの内容で行われるものではありません。
高速料上限案、普通車2千円・軽1千円 休日1千円廃止
http://www.asahi.com/business/update/0401/TKY201003310533.html
今年6月から導入予定の、高速道路の新しい料金体系の案が明らかになった。実質値上げの可能性があると言われるケースもあるが、色々精査してみた。
- 現行のETC割引
休日特別割引(通行料金を半額にし、上限1000円。東京・大阪の大都市近郊区間分は30〜50%引きで上限の対象外。軽自動車等・普通車)
平日昼間割引(100km以内の走行分を30%引き。大都市近郊区間は対象外)
深夜割引(深夜帯の走行時、時間、区間・道路に応じ30〜50%引き)
通勤割引(朝・夕方の道路利用時に50%引き。大都市近郊区間は対象外)
早朝夜間割引(大都市近郊区間の深夜帯走行時に50%引き)
その他、特定の道路を走行した場合に割引が発生する区間もある。
ETCを搭載していない車は対象から外れる。また曜日によって割引率に大きな差がある。休日特別割引は上限1000円というものの、大都市近郊区間は別計算となるため必ずしも1000円となるわけではない。
いずれの割引も、時間帯が重なった場合でも複数の割引が同時に適応されるわけではなく、割引率の大きい料金が適応される。
- 新料金体系(案)
上記のETC搭載車のみの割引は廃止予定。新体系はETCを搭載していない車両にも適応される。
通行料金の上限を設定し、軽自動車1千円、普通車2千円、大型車5千円、特大車1万円
上限額に満たない利用は割引なし
曜日にかかわらず適応。大都市近郊区間であっても適応。
というわけで、具体的に料金を見てみる(いずれも普通車)。
- 料金例1
仙台宮城〜川口JCT(浦和本線料金所)の場合(大都市近郊区間を含むケース)
料金 | 備考 | |
無割引 | \7,200 |
平日昼間割引 | \6,550 | 100km走行分のみ30%引き |
通勤割引 | \6,150 | 100km走行分のみ50%引き |
深夜割引 | \3,600 | 通行時間帯によっては \5,050(30%引き) |
休日特別割引 | \1,500 | 休日日中走行時は \1,700(30%引き) |
※加須〜川口JCT(浦和本線料金所) 大都市近郊区間
新体系 | \2,000 | 曜日・時間帯の制限なし |
長距離移動の場合、現行の休日特別割引より若干の値上がりとなるが、それを除けば十分安いレベルになる。
- 料金例2
八王子〜松本の場合(大都市近郊区間を含まないケース)
料金 | 備考 | |
無割引 | \4,350 |
平日昼間割引 | \3,650 | 100km走行分のみ30%引き |
通勤割引 | \3,150 | 100km走行分のみ50%引き |
深夜割引 | \2,200 | 通行時間帯によっては \3,050(30%引き) |
休日特別割引 | \1,000 |
新体系 | \2,000 | 曜日・時間帯の制限なし |
大都市近郊区間を含まない場合、また距離が200km程度の場合である。休日特別割引よりもやや高額となっているが、それを除けば新体系の料金がまだ有利になっている。ただ長距離でない分、差額は縮まってきた。
- 料金例3
仙台宮城〜福島飯坂の場合(短距離のケース)
料金 | 備考 | |
無割引 | \1,900 |
平日昼間割引 | \1,350 | 100km走行分のみ30%引き |
通勤割引 | \950 | 100km走行分のみ50%引き |
深夜割引 | \950 | 通行時間帯によっては \1,350(30%引き) |
休日特別割引 | \950 |
新体系 | \1,900 | 曜日・時間帯の制限なし |
短距離の場合はETC割引の方が安くなっていたため、この場合は値上げとなる。
短距離の場合は、ETC割引があったこともあって値上がりとなるが、長距離となるにつれ新料金体系が有利となり、深夜割引よりも安くなる場合もある。大都市近郊区間を含む場合は休日特別割引に近い金額となる。一方で、大都市近郊区間による区別なく適応となるため、新料金体系は分かりやすくなる。
現段階ではまだ案の状態であるため、国土交通省および高速道路会社からは正式な発表がない。そのため、高速道路を乗り継いだ場合の料金がどうなるかが気になる所である。